シュークリームを作る上で基本となる材料まとめと応用が出来る材料を調べてみた!お菓子作り初心者でも揃えやすいものばかり。材料を知っているとシュークリームのこだわりも分かるはず

シュークリームは昔から愛される、誰もが大好きなデザートです。しかし、必要な材料は意外にも少なく、お菓子作り初心者の方でも揃えやすいものばかりです。それだけに、一つ一つの材料に重要な役割があります。シュークリームの材料を知っていると、ご自身でシュークリーム作りに挑戦する際には勿論のこと、お店で買う場合にも広い視野で楽しむことが出来ます。

シュー生地の基本の材料

これがなくては始まらない、基本中の基本の材料です。これだけであのふんわりとした、シュークリーム独特の形の生地が出来るとは信じがたいくらいですが、シュークリームの膨らむ原理と合わせてご紹介していきます。

薄力粉

薄力粉は生地の主体になります。これは他のお菓子類も同じですが、シュークリームはバター、水と合わせて加熱し、練り上げる‘といった独特の工程があります。この作業は糊化といって薄力粉の持つデンプンに熱湯を加えて粘り気を出す作業です。ここで粘り気のある、伸びの良い生地にすることによって、水蒸気を包み込めるような状態にします。

バター

薄力粉と熱湯を練り合わせると、デンプンだけでなく、グルテンも発生します。グルテンとはいわゆるパンのモチモチ感を出す成分であるように、非常に強い粘り気があります。過剰な粘り気は生地の膨らみを妨げる原因に‘なりますが、これを助けてくれる役割がバターです。美味しさの面でもバターの香ばしい香りはいうまでもなく美味しさがアップします。

卵には2つの大きな役割があり、一つは卵黄のもつ乳化作用、もう一つは卵白の持つ固定作用です。乳化とは本来は混ざりあわない水分と油分を繋ぎ合わせる役割のことです。また、卵白はタンパク質が主体であり、タンパク質は加熱すると固まる性質があります。この性質が焼き上げる際に膨らんだ生地を固めてくれる働きをします。

全ての中で最も影が薄い存在に感じるかもしれませんが、最も重要と言っても過言ではないであろう材料が水です。なぜなら、シュークリームが膨らむのは水の働きによるからです。より詳しく言いますと、水分が水蒸気になって蒸発する力で膨らみます。小学校で水蒸気は上に上がると習いましたよね?あの力こそがシュークリームの命なのです。

クリームの基本の材料

卵黄

カスタードクリームの風味を大きく左右する材料なだけに、製菓店では使用する卵の種類にこだわりを持って選択されているところも多くあります。全卵で作ることも出来なくはないのですが、卵白が入ると濃厚さに欠け、形状も緩くなってしまいます。余った卵白はメレンゲやマシュマロなどに使うことが出来ます。

砂糖

シュークリームは生地には甘みをあまりつけないので、甘さを一番出すのはカスタードクリームの砂糖になることが多いです。砂糖の量は仕上がりに影響しにくいので、好みに合わせて調整することが出来ます。ただし、液体状の糖類は仕上がりが緩くなりやすいので、使用は避けた方が無難です。

牛乳

カスタードクリームを作る際に使用します。より濃厚なカスタードクリームを作る際には生クリームも使われることがあります。逆に少しあっさり、低脂肪に仕上げたい時には低脂肪乳や無脂肪乳でも作ることが出来ます。

生クリーム

シュークリームのクリームにはカスタードクリーム、生クリームそれぞれ単体で詰められることもありますが、多くはカスタードクリームと生クリームを泡立てたホイップクリームを合わせたものが使われます。このようなクリームを「クリーム・パティシエール」と呼びます。カスタードクリームと生クリームの割合がシュークリームの味の決め手の一つです。

薄力粉

意外かもしれませんが、カスタードクリームを作るのには薄力粉が不可欠です。カスタードクリームの硬さを維持するために使用します。

応用できる材料

米粉

米粉を使うと生地にモチっとした食感を出すことが出来ます。また、小麦アレルギーの方やグルテンフリーを意識している方向けにも米粉を使ったシュークリームは重宝されています。

全粒粉

シュー生地に使うとザクッとした香ばしい食感が生み出されます。食物繊維も豊富であることからヘルシー志向のシュークリームにも最適です。

豆乳クリーム

豆乳を使用した植物性油脂の生クリームです。柔らかい食感が特徴で、ショートケーキのデコレーションのような硬さにはなりませんが、シュークリームのクリームには問題なく使用できます。健康志向のシュークリームを作る際にとても有難い存在です。

コーンスターチ

その名の通り、とうもろこしから作られるデンプンです。カスタードクリームを作る際に使用すると、薄力粉よりも柔らかい食感を出すことができます。温度が下がってもとろみを維持することが出来るところが特徴です。

次にシュークリームを食べる際には材料やシュー生地の膨らむ仕組みを考えながらいただくのは如何でしょうか。きっと今まで気が付くことが出来なかった、食材たちがもてなす美味しい科学の世界を堪能することが出来るでしょう。

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