グルテンフリーの食品として増々注目が高まる米粉。パンやお菓子でも米粉使用のものをよく目にするようになったのではないかと思います。そんな米粉はシュー生地にも使うことが出来ることはご存知でしょうか?今回は米粉についてのお話とヘルシーな米粉シューの作り方をご紹介していきます。
米粉って何?

米粉は文字の通りお米から作られた粉の総称です。お米を細かくしたもので名の知れているものとしては上新粉、白玉粉、餅粉、道明寺粉などが様々な種類がありますが、これらは全て米粉の一種になります。しかし、最近は「米粉」という商品として売られており、これが一般的な米粉と認識されています。この一般的な米粉はその他の米粉と製法や原料によって大きく違いがあるものもあります。まずはそれぞれの特徴をみていきましょう。
まず、商品として売られている米粉と一番形状が似ているものが上新粉です。お団子をはじめ、柏餅やういろうに使われています。粘り気がなく、歯切れが良いのが特徴です。上新粉はご飯の元であるうるち米を洗ってから乾燥させ、粉末状にしたものです。逆に言うと、米粉なかで唯一うるち米から作られるものになります。一般的な米粉もうるち米から作られるものが殆どなので、必然的に形状が最も近くなります。代用は出来なくもないのですが、米粉の方が粒子が細かい傾向にあるため、全く同じ仕上がりになるとは言い難く、量の加減が必要になります。パンなどへの代用は粒子が細かく、薄力粉に近い米粉の方がお勧めです。

お次は白玉粉です。上新粉がうるち米から作られるのに対し、白玉粉はもち米から作られます。普通のごはんともち米を比べると食感が違うのが分りますが、この違いは粉にしても同じで白玉粉は粘り気と弾力があります。白玉団子を筆頭に桜餅や大福に使われています。白玉粉は上新粉とは見た目が異なり、粒子も大きくゴツゴツしています。確かに米粉の一種ではありますが、一般的な米粉とは形状が異なり代用も出来ません。
米粉のメリット
米粉のメリットは大きく分けて3つあります。一つ目は小麦粉の代用が出来るところです。小麦粉は七大アレルゲンの一つでもあり、特に幼児においてはアレルギーのトップでもあります。小麦粉が使われるものと聞くとパンや麺類を思い浮かべますが、実は揚げ物の衣、ホワイトソースのとろみ、カスタードクリームなど見えない所にも様々な用途で使われているため、小麦アレルギーの方は制限されるものが多く、負担が大きい物でした。しかし、米粉が一般的に浸透するようになり、小麦粉の代用することで多くが解消されるようになってきています。市販のものでも米粉で代用されたパンや麺類が多く出回るようになりました。

二つ目はグルテンフリーな点です。小麦粉にはグルテンというタンパク質の一種が含まれていますが、米粉にはこのグルテンが含まれていません。グルテンは小麦アレルギーやセリアック病の方にとっては摂取を避けるべき成分であり、米粉はその代替として安心して使える食材です。「グルテンフリーは腸内環境に良い」といった情報を見かけることもありますが、これは小麦アレルギーやセリアック病がある方への話が中心で、健康な方全般に当てはまる効果として科学的に確立されているわけではありません。とはいえ、米粉は小麦粉と同じように使えるのにグルテンを含まないという点で、選択肢の一つとして重宝されています。

三つめは地産地消です。小麦粉は多くの物が輸入品に頼っていますが、米粉は逆に殆どが国内で生産されたものを元に作られています。ふるさと納税の返礼品にされている自治体もあり、美味しく健康的な料理を作りながら日本の農家を応援することが出来ます。
米粉と小麦粉の栄養価の違い

米粉と小麦粉(薄力粉)は、どちらも100gあたり350〜370kcal程度とカロリーに大きな差はありません。糖質量についても大きな違いはなく、「米粉だから低カロリー・低糖質」というわけではない点には注意が必要です。
一方で、必須アミノ酸のバランスを示す「アミノ酸スコア」は、米が65、小麦が41とされており、米粉の方がアミノ酸バランスに優れているといわれています。また、米粉は小麦粉に比べて油の吸収率が低いという特徴もあります。揚げ物の衣に米粉を使うと、同じ料理でも小麦粉を使った場合よりカロリーを抑えやすいというメリットにつながります。
なお、「米粉は低GI食品」と紹介されることがありますが、原料である白米自体はGI値が高めに分類される食品でもあるため、一概に「米粉=低GI」と言い切るのは注意が必要です。血糖値が気になる場合は米粉かどうかだけで判断せず、食事全体のバランスで考えるのが安全です。
米粉のデメリットと選び方のポイント

米粉には、グルテンがないためパン生地が膨らみにくい、小麦粉と置き換える際に水分量など分量の調整が必要、製造コストの関係で小麦粉よりやや価格が高めといったデメリットもあります。
また、団子や餅に使われる上新粉・白玉粉も広い意味では米粉の仲間ですが、粒子の粗さや製法が異なり、パンや洋菓子には不向きなことが多いです。パン・お菓子作りには、専用に細かく製粉された「製菓・製パン用米粉」を選ぶのがポイントです。パッケージに用途(パン用・お菓子用・料理用など)が明記されているものを選ぶと、失敗しにくくなります。
メリットがいっぱいの米粉を使ってシュー生地を焼いてみましょう。

米粉のシュークリーム
〈材料・4個分〉
- 米粉・・・30g
- 卵・・・1個
- 水・・・50ml
- バター・・・20g
<下準備>
- バターは1cm程度の角切りにし、室温に戻しておく。
- 卵は良く溶いて、室温に戻しておく。
<作り方>
- 鍋に水、バターを入れて中火にかける。沸騰させ、バターが全て溶けたら米粉を全量加えて練るように加熱する。
- 1をボウルに移し、卵を3回程度に分けて加える。
- 2を絞り袋に入れ、クッキングシートを敷いた鉄板に直径2cmくらいのドーム型になるように絞る。霧吹きで全体に水をかけ、190℃のオーブンで25分焼く。
小麦粉アレルギーでシュークリームは食べられなかったお子様にも、グルテンフリーを意識してシュークリームは制限されていた方も、米粉のシュークリームであれば安心して食べることが出来ます。勿論、特に制限のない方でも美味しく頂けます。改めて日本のお米の美味しさをシュークリームでも実感できることでしょう。
よくある質問
Q. 米粉は小麦粉より高い?
一般的に、製造コストの関係で米粉は小麦粉よりやや価格が高めに設定されていることが多いです。ただし小麦粉価格の上昇により、その差は縮まってきています。
Q. 米粉はどこで購入できる?
近年はスーパーの製菓・製パンコーナーで見かける機会が増えていますが、店舗によっては取り扱いがない場合もあります。確実に入手したい場合は、通販サイトでの購入がおすすめです。
Q. 米粉のシュークリームは小麦粉のものと味が違う?
もちもちとした食感が特徴で、小麦粉のシュークリームとはまた違った魅力があります。小麦粉のようなサクサク・ふんわりとした食感とは異なりますが、日本のお米ならではの優しい風味を楽しめます。
まとめ
米粉と小麦粉は、カロリーや糖質量に大きな差はないものの、アミノ酸スコアや油の吸収率に違いがあり、グルテンフリーという大きな特徴も持っています。それぞれの特徴を理解した上で、用途に合った米粉を選び、ぜひご自宅でも米粉のシュークリーム作りに挑戦してみてください。