プチシューが沢山積み上げられたシュークリームタワー。通常では脇役になりがちなプチシューも大勢なら怖くない精神のごとく、積み上げられると豪華な主役に変身です。実はこちらのシュークリームタワーはシュークリームの本場であるフランスではクロッカンブッシュと呼ばれ、結婚式などのお祝いの場に出されるお菓子として有名です。それではクロッカンブッシュの魅力とご自宅でも簡単に出来る作り方をご紹介していきます。
クロッカンブッシュとは

クロッカンブッシュは直訳すると「ゴツゴツした木」を意味します。なんだかフランス語にするとゴツゴツした木が凄くお洒落に聞こえます。さて、このクロッカンブッシュですが、フランスでは結婚式のウェディングケーキとして昔から定番となっています。この形を見て、結婚式の見せ場の一つであるケーキ入刀が出来ないのでは!と思うのではないでしょうか?実はフランスではケーキ入刀ではなくケーキ解体を行います。木槌を使ってクロッカンブッシュを崩し、参列者に配るのが一般的です。そう考えると、ウェディングケーキより扱いやすい気もします。高く積み上げるほど天に近付き、幸せになれると考えられているそうです。
キャベツに込められた思い

シュークリームの「シュー」はフランス語でキャベツを意味しており、シュー生地の形がキャベツに似ていることから名付けられました。そのキャベツですが、フランスでは特別な思いが込められた野菜であることをご存知でしょうか?そもそも欧米ではキャベツ畑から赤ちゃんが生まれるという言い伝えがあり、キャベツは子孫の象徴とされています。日本で言うコウノトリのような存在でしょうか。このことから子孫繁栄を願って結婚式や赤ちゃんの洗礼式で出されるようになったといわれています。また、フランスでは「シュー」は「愛しい」「可愛らしい」といった表現にも使われる言葉であり、キャベツは愛しさの代名詞にもなっています。
本場のものは意外と食べにくい?

さて、天に届く位高く積み上げるクロッカンブッシュですがどのようにしてその高さを維持しているのか気になりませんか?プチシューとはいえど、さすがにただ積み上げるだけでは高さを維持することは出来ません。かといって、くぎを打つわけにも接着剤を使用することも勿論できません。そこで使われている物が飴です。飴は砂糖と水を加熱したものを固めて作られますが、この固まる前の段階のものをプチシューにかけて接着していきます。いわゆる食べられる接着剤というわけです。時には砕いたアーモンドに飴がけをしたヌガティンが使われることもあります。木槌で打って食べる位なので飴の接着力は絶大なのですが、固い飴をかみ砕きながら食べるのは結構大変であったりもします。とはいえど、そのかみ砕くカリカリとした食感がクロッカンという名前の由来の一説にもなっているので醍醐味といえば醍醐味でもあります。
今回はなかなか木槌をお持ちの方も少ないであろうと予想して、ご自宅でも食べやすいカラメルを使ったクロッカンブッシュの作り方をご紹介していきます。
パーティーで華やかさを演出!自宅で作るクロッカンブッシュ

クロッカンブッシュ/シュークリームタワー
〈材料・高さ約15cm分〉
シュー生地
- 薄力粉・・・60g
- 卵・・・2個
- 水・・・40ml
- 牛乳・・・40ml
- バター・・・40g
カラメル
- 砂糖・・・40g
- 水・・・80ml
デコレーション
チョコレート、ホイップクリーム、ナッツ、フルーツなどお好みのもの
〈下準備〉
- 薄力粉はふるっておく。
- バターは1cm程度の角切りにし、室温に戻しておく。
- 卵は良く溶いて、室温に戻しておく
〈作り方〉
- 鍋に水、牛乳、バターを入れて中火にかける。沸騰させ、バターが全て溶けたら薄力粉を全量加えて練るように加熱する。
- 1をボウルに移し、卵を4回程度に分けて加える。
- 2を絞り袋に入れ、クッキングシートを敷いた鉄板に直径1cmくらいの円になるように絞る。霧吹きで水をかけ、200℃のオーブンで20分焼く。
- 鍋に水40mlと砂糖を入れて中火にかけ、そのまま加熱を続ける。カラメル色になったら残りの水40mlを加えて、鍋を大きくゆする。均一になったら火からおろす。 ※大変熱く火傷しやすい作業なので注意して行って下さい。
- プチシューを4のカラメルで糊付けをしながら積み上げる。仕上げにお好みの材料でデコレーションする。
崩れずに積み上げるコツ
手作りのクロッカンブッシュを崩さずきれいに仕上げるには、いくつかのポイントがあります。
- 土台をしっかり固定する:ケーキ台や厚紙など安定した土台を使い、プチシュー同士をカラメルでしっかり接着する
- 下から大きいサイズ、上にいくほど小さいサイズを使う:重心を安定させ、崩れにくくなる
- カラメルが完全に固まってから次の段を積む:焦って積み重ねると崩れの原因になる
- 湿度の低い環境で作業する:カラメルは湿気を吸うとベタついて固まりにくくなるため、なるべく乾燥した環境で作るのがおすすめ
よくある質問
Q. シュークリームタワーは自宅でも手作りできる?
可能ですが、カラメルの温度管理や土台の固定など、通常のシュークリーム作りより難易度が高めです。まずは小さめのミニタワーから挑戦し、慣れてきたら段数を増やしていくのがおすすめです。
Q. カラメル以外で接着することはできる?
本場フランスでは砕いたアーモンドに飴がけをした「ヌガティン」が使われることもあります。自宅で作る場合は、記事内のレシピのようにカラメルを使うのが手軽でおすすめです。
Q. 賞味期限はどれくらい?
カラメルでコーティングされているとはいえ、中のシュー生地やクリームは生ものです。手作り・購入品ともに当日中、遅くとも翌日までに食べきるのが安全です。冷蔵保存し、涼しい環境で保管しましょう。
まとめ
シュークリームタワーは、フランスの伝統菓子「クロッカンブッシュ」をルーツに持つ、お祝いの席にぴったりの華やかなお菓子です。土台の安定とカラメルの固まり具合が、きれいに仕上げるための最大のポイントになります。家族や友人と作ったり、大切な人のお祝いに作った手作りのクロッカンブッシュは、例え天には届かない高さでも十分に幸せをもたらしてくれるでしょう。早速次の記念日やお祝いにはクロッカンブッシュで食卓に華を添えてみてはいかがでしょうか。